頭金なし、貯金なしで家を購入することはできるのか

頭金や貯金がなければマイホーム購入ができないと思っている人もいるかもしれませんが、実はこれらがない状態でもマイホーム購入はできます。しかしながら、内容について正しく理解しておかなければ、頭金や貯金がない状態でマイホームを買ったことを後悔することになるでしょう。

住宅ローンを利用するためには審査に通過する必要がありますが、返済能力があるかどうかが1つの審査基準となっています。つまり、年収や貯蓄状況から返済能力が判断されることになり、返済することが難しいと思われてしまうと審査に通ることができません。反対に頭金や貯金がなかったとしても、借入希望額と年収から返済することができると判断されたのであれば住宅ローンを組むことができます。金融事故の有無も重要は判断基準となるので、これまでに金融事故を起こしたことがあり、個人信用情報にその履歴が残っている場合は住宅ローンを組むことが難しいです。

頭金や貯金がなくても家を購入することはできますが、この方法を選択すると、生活が苦しくなるという問題が発生する可能性が高いです。頭金を用意している場合よりも毎月の返済額が大きくなるケースが多いので、これまでの家賃よりも高くなってしまうと家計が圧迫されてしまいます。貯金がある場合はそこから賄うこともできますが、貯金がない状態では生活費を切り詰めなければならない可能性が高いです。せっかく憧れのマイホームを手に入れることができたとしても、住宅ローンの返済が負担となり、厳しい生活を強いられることになるかもしれないと理解しておきましょう。

担保割れを起こすリスクも考慮しましょう。購入価格に対して借入額の割合が高ければ、返済期間中の住宅価格の下落によって担保割れ状態になることがあります。住み替えなどを理由に住宅を売却することになった場合、担保割れが起こっていると売却代金で住宅ローンを完済することができず、損をしてしまうという問題が発生することを知っておきましょう。

頭金や貯金が0円でも住宅ローンを組んで家を購入することはできますが、審査が厳しい、月々の返済負担が大きくなる、担保割れのリスクなどの問題があります。こういった点を理解した上で頭金や貯金なしの状態で家を購入するかどうか決めたほうが良いでしょう。家庭ごとに状況が違うはずなのでどちらを選ぶべきか明言することはできませんが、メリットだけではなくリスクも考慮した上で決めることが大事だと言えます。